キラーアビリティ 富士S(GⅡ)出走結果「まるで抜け殻状態…」

21日の東京競馬ではややゆっくりとしたスタートになり、後方からの競馬。直線勝負にかけるが、前との差を詰めることはできず12着。

 

「若い頃は気持ちが勝っている面があり、この条件を使うと戻れないという心配があったのですが、年齢、キャリアを重ねた今のタイミングで試してみたいと思い、チャレンジさせていただきました。結果からすると距離について判断するのは難しいのですが、それ以前の問題で競馬になりませんでしたね…。申し訳ありません。ジョッキーに話を聞くと“”落ち着いていたのですが、ゲート入りの合図がかかり、『偶数の馬、行こうか』という発走委員さんの声を聞いたときに雰囲気がガラッと変わっていたんです。ちょっと嫌だな…と心配していたところ、ゲートに入った途端に潜ろうとして落ちかけましたし、危ない体勢でした。ゲートの枠を掴みながら引っ張り上げるも落ち着いてはいられず、何とかタイミングを合わせて出られたあのスタートでした。レース前は距離が詰まって折り合いの不安が少なくなることからホープフルSのような競馬をしたいと思っていたのですが、あのスタートでプランは白紙になってしまいました。実際の折り合いに関してはマシだったものの、抱えるところがあまりありませんでした…。ジリジリとは伸びているものの、もっと弾けていいはずですから、脚が溜まっていたとは言えませんでした。距離に関してはハッキリとしたことは言えないものの、1800m前後くらいがベターでしょうか。それ以前にやはりスタートだと思うので、いい精神状態でレースができれば違うはずです“”と言っていました。練習では悪いことはしませんが実戦で見せてしまう馬なので対応は難しいですが、次へ臨むにあたって精神面をよく見ながらどうしていく検討させてください。良い走りをお見せできず申し訳ありませんでした」(斉藤崇師)

 

春の新潟戦後は北海道で英気を養って今回の復帰戦へ臨みました。時間をかけて乗り込み、まずまずの状態で臨むことができたように思いましたし、この条件で変わり身を見せてくれるかもしれないと期待をかけたのですが、残念ながらレースの雰囲気を察して煩い面を見せ、スタートを上手に出ることができずレースの流れに乗れないまま終わってしまいました。今回だけでこの条件がダメと決めつけることはできませんし、とにもかくにも精神面、そしてゲートだと思われますので、今後については慎重に状態を確認しながら検討していきます。

 

コメント:距離、スタートというよりも、キラーアビリティに走る気迫が感じられませんでした。正直、ホープフルS以降の調整、レース選択に疑問を感じている部分が多く、2歳時にあったキラーアビリティの前向きすぎる走りとは真逆の抜け殻状態のような走りには失望しかありません。直線ではジョッキーが何度も後ろ脚を気にしており、あまりの行きっぷりの悪さに違和感があったのも窺えます。こうなると立て直すのは難しい印象ですが、元々、休み明けは走らないタイプだけに、叩かれた次走の変わり身を期待したいところではありますが…。次走は中日新聞杯という説がありますが、強気にジャパンカップに挑戦して欲しかったのが本音。イクイノックス、リバティアイランドは確かに強いですが、それ以外は本調子とは言えない状況で、頭数、賞金、GⅠに挑戦する高揚感等を考えると選択肢に入れて欲しいです。ジャスティンパレス、プログノーシスと、天皇賞・秋では負かしたことのある馬が上位入線しているように、実力は証明済みなのでしっかりと巻き返して欲しいものです。

 

評価:★☆☆☆☆

【2023年】愛馬の成績:3.3.6.27